同性婚は何もLGBTQだけの問題ではない!高齢者の同性婚ニーズ高まる?

独り言

LGBTQ支援団体の近況~BMEキャンペーン

今月18日、LGBTQ支援団体が、婚姻の平等に賛同する企業を可視化するため、BME(Business for Marriage Equality)キャンペーンを発足しました。

BMEキャンペーンでは、同性婚に賛同する企業や同性カップルに向けた各企業の取り組み、更には企業のトップや社員のメッセージなどをウェブ上で公開することで、賛同する企業を「見える化」し、日本における同性婚の法制化を後押しする取り組みです。

賛同する企業を取り込むことで、同性婚について社会的な認知を広める同キャンペーンは意義ある活動かと思われます。

一般に社会では、同性婚はLGBTQに限った主張のように捉えらているよう思われます。

しかしながら、同性婚は何もLGBTQに限った問題ではありません。

核家族化が進んだ高齢化社会においては、高齢者の同性婚へのニーズが高まるものと考えられます。

将来、独居老人となった自身を想像したことがありますか?

自身は、親も兄弟も妻も子もいない「独り身」です。

独居老人となる将来は、「気の合うパートナー」と一緒に生活しようと考えています。

気の合うパートナーとは、性別の拘りはなく相互扶助の関係性があればいいと考えています。

仮に気の合うパートナーが男性だったとしましょう。

例えば、自身が不慮の事故で他界した場合、結婚できない彼は法定相続人ではない為、相続することはできません。

不慮の突然の事故に、遺言も残していません。

現状、自身には法定相続人がいません。

法廷相続人が不在であれば、遺産は基本的に国庫に帰属することになります。

 

例えば、自身が病気で余命半年を宣告されたとしましょう。

パートナーが女性であれば結婚し「配偶者」とすることができます。

自身にとっては、唯一の法定相続人となり相続は勿論、遺族年金も受給できることでしょう。

パートナーが男性であれば、結婚できず法定相続人になることはできません。

遺言で財産を引継ぐことも可能ですが、遺族年金は受給できないでしょう。

 

相続する財産があれば、老後生活を伴にしたパートナーに残したいのは必然的な思いでしょう。

「配偶者」とは、男女間にのみ存在し、法的に圧倒的な関係性を誇示するものです。

日本の結婚制度において、「配偶者」となるメリットは多大です。

詳しくは説明しませんが、税制、社会保障制度、相続等、「配偶者」は優遇的な立場となります。

男女ペアであれば、結婚すれば「配偶者」の恩恵を受けますが、男同士、女同士のペアでは結婚すらできず、パートナーでありながら言わば「他人の関係」と言わざるを得ません。

男女平等という観点で、やはり同性婚を認めるのが筋かと思われますが、下記に示す通り法律の壁があります。

どうしても同性婚が認められないのであれば、「配偶者」と同等の制度的な優遇を同性パートナー間に与えることは不可能なのでしょうか。

日本における法律の壁

日本の法律では、結婚は男女間に限られていると考えられています。

憲法24条には、結婚が「両性の合意」のみにもとづいて成立すると書かれています。

この「両性」という言葉は、一般的に一人の男性と一人の女性を指すものと考えられており、日本では結婚が男女間のものと考えられています。

婚姻届にも左側に「夫となる人」、右側には「妻となる人」の記入欄があり、「夫となる人」には戸籍上の男性、「妻となる人」には戸籍上の女性しか記入することができません。

同性婚に関わる法整備は、これだけを見ても力量がいることが伺えます。

最後に

介護士や高齢者施設が不足する中、高齢者が性別を問わずパートナーを見出すことは自助とも言える行為です。

国民が公助に頼ることなく、孤独や孤立することなく自助で老後生活を送るには、年金等のファイナンシャル面を含め男女問わずパートナーの存在が大きなものとなるでしょう。

同性婚は何もLGBTQだけの問題ではありません。

少子高齢化で独居老人が増える今後、高齢者が同性婚と同じような制度を必要とする場面が想定されます。