退職しても逃れられない保険募集人としての責任!不在でも不正認定する欠席裁判

社会情勢

かんぽ不正販売問題で、不正に関与したと思われる局員が辞めています。

不正が明らかになり、解雇処分を受ければ「退職金」が貰えないかもしれません。

また、金融庁検査において不正事実を根ほり葉ほり聞かれ、正当性を主張する術がなければ居た堪れない時間を過ごすことでしょう。

不正に関与していれば、自主退職をするのは必然かもしれません。

金融庁は、処分逃れと思われる自主退職に対し、販売担当者の退職を安易に認めないよう「かんぽ生命」及び「日本郵便」に要請しています。

退職希望者の引き留めを図り、どうしても退職する場合においては、調査への協力を約束する「誓約書」を書かせ対応しています。

局員の任意による措置で強制力がないものの、

退職者が調査協力しなければ、契約者へのヒアリングや物的証拠に基づいて不正を認定する旨を明らかにしています。

ある意味「欠席裁判」と言える措置です。

 

保険を販売する局員は、「郵便局員」という立場の他に「保険募集人」という公的資格に基づく立場を持っています。

退職して「郵便局員」の立場を失っても「保険募集人」の立場は逃れることはできません。

保険業法に違反している場合、違反内容にもよりますが、

例えば、保険業法第300条に違反した場合は、「1年以上の懲役もしくは100万円以下の罰金に処され、またはこれを併科」されます。

言わば犯罪者として刑事罰を受けることになります。

「保険募集人」としての資格を剥奪されたり、業務停止処分を受けたりと、その情報は生保各社が加盟する生保保険協会のデーターベースに登録されます。

郵便局を辞め、実務経験を活かし「保険業界」へ転職することは困難となります。

 

9月末の中間報告では、法令違反・社内ルール違反が合わせて6,327件、その内1,400件が法令違反と報道されています。

進捗率4割以下での法令違反1,400件、単純計算でも3,500件以上の法令違反が想定されます。

不正に関与した局員は、「保険募集人」としての立場で処分されますが、数千件規模の法令違反であれば局員個人の問題ではなく、明らかに組織の問題です。

不正を実行した局員は退職を余儀なくされる中、経営陣に至っては保険募集人の監督者としての責任を余り感じていないよう会見等から伺えます。

事態を収拾することを理由に、経営側は退陣を拒んでいますが、国民の「信頼を回復する」といった観点において、現場の責任を保険募集人だけに押しつけ、現場の監督責任には関与せず経営を継続しては、国民の理解は得られないものと思われます。

(参考:西日本新聞 局員調査前退職相次ぐ 処分逃れか 金融庁が引き留め要請