【シャープ】米中貿易摩擦で4割減益!経営が目論む年4回のボーナスの真意とは?

独り言

2019年8月1日

シャープのことし4月から6月までの決算は、中国経済の減速を背景に現地でテレビの販売が落ち込んだことなどから、本業のもうけを示す営業利益が前の年の同じ時期より40%余りの減益になりました。

シャープが1日発表したことし4月から6月までの3か月間の決算は、売り上げが前の年の同じ時期を3.5%下回る5149億円で、本業のもうけを示す営業利益は41.1%減って146億円となりました。

減収減益となったのは、米中の貿易摩擦を背景に中国経済が減速したことで現地でテレビや液晶ディスプレーの販売が落ち込んだためです。

出典:NHK NEWSWEB シャープ 4割余の減益 中国経済減速で

シャープの戴正呉会長兼社長が、賞与支給を年2回から年4回に増やす検討している旨を明かしたのは、つい先日の事でした。

今春闘においては、賞与は半期ごとの業績連動制で、6月と12月の年2回支給することで合意しています。

組合側は、最低基準とする半期2カ月分を下回る場合、労使で協議することとなっています。

日本の企業における賞与は、最低基準となる月数分が確保され、業績連動分はプラスアルファ―という考えが一般的です。

業績が悪くても最低月数分は確保され、業績が悪くてもボーナスを手にすることができます。

この考え方は、外資企業にはないことでしょう。

戴正呉社長が、賞与を4回に増やす目論みは、最低基準の半期2ヵ月分の撤廃にあるものと考えます。

業績が良ければボーナスは4回貰えますが、業績が悪ければ4回とも貰えないゼロの可能性があります。

日本において労働組合がある企業では、ボーナスの最低月数は春闘で確認され、期日に支払われるのはほぼ確実です。

労働組合がありながら外資企業となったシャープ、年4回のボーナスは家計に厳しいものになるかもしれません。