【ゼクシィ】スタッフ全員FP資格者は嘘!名称独占資格として機能しない国家資格

FP

2020年1月20日

リクルートの子会社が運営する保険代理店の「ゼクシィ保険ショップ」はスタッフ全員がファイナンシャルプランナーの資格を持っていると宣伝して資産運用などの相談業務にあたっていましたが、実際は最大で2割のスタッフが資格を持っていなかったことがわかりました。会社は謝罪し、再発防止に努めるとしています。

「ゼクシィ保険ショップ」はリクルートの子会社の「リクルートゼクシィなび」が運営する保険代理店で、全国に37の店舗を展開しています。

会社によりますと、おととし2月から今月にかけて、自社のサイトや結婚情報誌「ゼクシィ」などで「スタッフは全員ファイナンシャルプランナーの資格を持つお金のプロ」などと宣伝し、これを顧客にアピールしながら保険や資産運用などの相談業務にあたっていたということです。

しかし実際は最大で2割のスタッフが資格を持っていなかったということです。

会社はホームページを修正し、「お客様にお伝えしていた情報と異なる状況で営業活動を行った事実を非常に重く受け止め、深くおわび申し上げます。信頼回復に向け再発防止に努めてまいります」とコメントしています。

会社によりますと、スタッフは全員保険募集の業務に必要な資格をもっているためこれまでに販売した保険契約の有効性に影響はないとしています。

出典:NHK NEWSWEB ゼクシィ保険「スタッフ全員が資格」と虚偽宣伝

先日、金融系企業がなぜFP資格を推奨するのか?理由について記載しました。

企業にしてみれば、単に商品の販売員ではなく「○級ファイナンシャル・プランニング技能士」という国家資格を有する社員が商品販売することで、お客様への高い信頼と企業のブランド価値を上げることが資格取得を推奨する大きな狙いと言えます。

 

FP3級は使えない資格?金融系企業が取得を推奨するFP資格とは
金融系企業が取得を推奨するFP資格 金融系企業とは、具体的には「銀行」「証券会社」「保険会社」等の企業です。 FP資格取得者のおよそ8割が金融系企業に勤める方々です。 なぜ、FP資格は金融系企業で取得を推奨するのでしょう? その理由には、FP資格を自社の商品販売の「営業ツール」として活用する狙いがあります。 金融商品の多くは、個々のお客様にあった商品を提案する必要があります。 家族構成や年齢、年収...

 

本件によるお客様の保険契約の有効性への影響はありません※1。ご不明な点がござましたら、下記、お問い合わせ窓口にご連絡ください。また、FP 資格をもっていないスタッフが現在ご対応中のお客様には、担当者変更のご要望有無について当社より確認のご連絡を差し上げます。

※1 お客様に商品をご案内するスタッフは全員、保険募集業務に必要な「生命保険募集人(一般課程)」 の資格は有しており、登録も完了しております

「ゼクシィ保険ショップ」スタッフに関するお詫びより

保険募集人の資格を有している者が契約をしているので、契約が成立するとの言い分ですが、FP資格を有すると偽っての契約です。

法律的に契約は有効かもしれませんが、企業として道義的に間違った契約であることは明らかです。

お詫びの文章から、該当する無資格のFPが担当した契約について、ゼクシィ側からフォローする旨の意向がみられません。

「ご不明な点がござましたら、下記、お問い合わせ窓口にご連絡ください。」では、企業としての誠意が感じられません。

該当する顧客へは、改めて文章を送付し謝罪やフォローする等、別途対応が必要かと思われます。

現在、ゼクシィのホームページでは、

「ファイナンシャルアドバイザーが対応します」

取扱商品やコンサルティングに関する300時間以上の研修を受け、社内テストに合格したファイナンシャルアドバイザーのみが接客。

と記載されています。

これなら問題はありません。

 

FP資格(国家資格)は、「名称独占資格」であり、「○級ファイナンシャル・プランニング技能士」と称され、この名称は資格者しか名乗れません。

ただ、名刺の肩書では正式名称を見かけますが、正式名称で名乗る方は余り見かけません。

一方、「ファイナンシャルプランナー(FP)」は、無資格者でも名乗ることができます。

これでは事実上、名称独占資格として機能していないよう思えます。

もし、

「スタッフは全員ファイナンシャルプランナー(FP)でお金のプロです」

と宣伝していたら、「300時間以上の研修」と「社内試験」を根拠に虚偽表示にはならなかったことでしょう。

ただ、何の根拠もなくファイナンシャルプランナー(FP)と名乗る、悪徳業者が現れる恐れがあります。(たぶん既にいるでしょう)

ファイナンシャルプランナーと名乗る以上、顧客はFPの資格者と誤認するかも知れません。

FPという言葉が社会に定着された今、FP資格(国家資格)を有する者のみ、「ファイナンシャルプランナー」と名乗れるよう改善すべきかもしれません。