2019年8月6日
シャープは、ボーナスの支給を年に3回、金額を決める際の業績評価を年4回行うことを明らかにしました。
社員や部門の業績を素早くボーナスに反映させ、やる気を引き出すねらいです。
シャープは、これまで年に2回支給していたボーナスを年3回に増やすことを明らかにしました。
また、金額を決める際に必要な業績評価を年4回行うとしています。
まず管理職を対象に、ことし12月のボーナス支給から導入し、来年度からは一般社員にも広げたいとしています。
具体的には4月から6月までの3か月と4月から9月までの上半期の業績をそれぞれ評価し、ことし12月のボーナスに反映させます。
また、10月から12月までの3か月の業績は来年3月のボーナスに、10月から来年3月までの下半期の業績は来年6月のボーナスにそれぞれ反映させます。
会社では、評価の回数を増やすことで社員や部門の業績アップを素早くボーナスに反映させ、やる気を引き出すねらいがあります。
一方、業績が悪化した場合はすぐにボーナスの金額が下がることになります。
また、部門の業績と連動する割合を、およそ半分に高めたことで会社全体の業績に対する社員の意識を高めるねらいもあります。
シャープは台湾のホンハイ精密工業の傘下で経営再建を進めており、信賞必罰を徹底することで業績改善につながるか、注目を集めそうです。出典:NHK NEWSWEB シャープ ボーナス年3回支給へ 業績素早く反映
一般社員に関しては、今春闘で6月・12月の年2回支給で合意しているため、今年度は管理職を対象に年3回の「支給実績」をつくることが目的のように思えます。
次年度に関しては、一般社員も含め年4回の支給が目論まれているのでしょう。
先日、4月から6月の決算が公表されましたが、売り上げは前年の同時期を3.5%下回る5149億円で、営業利益は41.1%減って146億円と減収減益となっています。
「評価の回数を増やすことで社員や部門の業績アップを素早くボーナスに反映させ、やる気を引き出すねらいがあります。」
と前向きな会社の考えが報道されていますが、本当にそうなのでしょうか?
「一方、業績が悪化した場合はすぐにボーナスの金額が下がることになります。」
減収減益では、ボーナスの金額は下がることでしょう。
会社側が拘る年4回のボーナスの真意とは何か?
同じことを記載することになるので下記をご覧ください。
経営側は「信賞必罰」を徹底することが業績改善に繋がるものと考えています。
功績ある者は必ず賞し、罪過ある者は必ず罰すること。賞罰を厳格にすることです。
日本で労働組合のある企業では、春闘でボーナスの額(最低月数)が確約されています。
経営側から見れば、一般社員のボーナスはメリハリがなく一律感があります。
これでは「信賞必罰」とは言えません。
功績という言葉から、完全なる「成果主義」で個人や部門が四半期ごとに評価されることでしょう。
会社内で、個人や部門間での競争意識を芽生えさせ、切磋琢磨することで会社全体の力を発揮させようとする狙いが見られます。
年3回、年4回のボーナスと言えば、世間的には聞こえはいいですが、社内での厳しい競争が待っているものと思われます。