「これ以上、わたし頑張れません」非正規公務員の訴え、同一労働同一賃金は本当に可能か?

独り言

2019年6月24日

「これ以上、わたし頑張れませんーー」

ことばにつまりながらそう話したのは、就職氷河期に大学を卒業して以来、「非正規公務員」として働き続ける女性です。

「突然、給与が減らされる」「この先、働き続けられるか分からない」「抜け出したいけど抜け出せない」
取材班に寄せられた非正規公務員の声です。

出典:NHK NEWSWEB これ以上、わたし頑張れません

全国の自治体で増え続ける非正規公務員、地域によっては全体の5割~6割を占める自治体もあると言われています。

その背景には、2007年の「地方自治体財政健全化法」の制定があり、地方自治体である都道府県及び市町村等はコストカットを余儀なくされました。

非正規社員の給与は正規職員の約3分の1程度と言われています。

一方、正規公務員は、

2019年6月28日

夏のボーナス 国家公務員は平均67万9100円 過去最高

全国のほとんどの公務員に28日、夏のボーナスが支給され、管理職を除いた国家公務員の平均支給額はおよそ67万9100円と去年より2万6000円余り増えて7年連続の増加で、平成15年にボーナスの支給が年2回となってから最も高い額になりました。

内閣人事局によりますと、国家公務員のことしの夏のボーナスは、管理職を除いた平均支給額がおよそ67万9100円で、去年と比べておよそ2万6500円、率にしておよそ4.1%増えました。

去年の人事院勧告に基づいて民間との格差などを是正した結果、平均支給額は7年連続の増加となり、平成15年にボーナスの支給が年2回となってから最も高い額になりました。

出典:NHK NEWSWEB 夏のボーナス 国家公務員は平均67万9100円 過去最高

時期を同じくして、明暗のあるニュースが報道されています。

当然ながら、非正規社員であればボーナス、各種手当、退職金等もないことでしょう。

公務員ですら、このあり様です。

民間企業においても、正社員と非正規社員との格差は公務員同様、それ以上の格差が想定されます。

働き方改革の一環で、2020年4月1日から「同一労働同一賃金」が導入されます。

非正規公務員は、この改革の恩恵を受けることでしょう。

国は地方自治体に、お金(税金)を渡せばいいだけだと思われます。

 

民間企業にしてみると確実に総人件費が高騰します。

国の財源が限られているように、企業の財源も限られています。

正社員を含めた労働賃金自体が下がる可能性があります。

企業は、新卒者を正社員として雇用することに重点を置き、中途採用が困難な状況になる可能性もあります。

これにより失業率が上昇する可能性があります。

「同一労働同一賃金」は、昭和の組合的な発想のように思えます。

格差是正のために「同一労働同一賃金」というフレーズには賛同しますが、「高度成長期」なら未だしも「経済低迷期」での実現には、前途多難な課題が多く存在するものと思われます。