不安は早期に抱くことが大切
例えば、将来の年金不安です。
30代~40代の多くが、年金をあてにしていないことでしょう。
年金に頼ることなく自助努力の資金で老後を考えている方が多いものと思われます。
一方、50代であれば年金を老後の収入源の「柱」と考えている方が多いでしょう。
年金で暮らす親の姿を見ています。
自助努力は必要であることは知っていても、金融庁の2000万円報告書に驚かされた方もいることでしょう。
50代の驚きと20代の驚きでは、時間的な余裕という観点で切迫感が違います。
より早くに不安を感じることが重要なのです。
そう言った意味で、アーリーリタイアの実現に際しても、実現前から不安を持つことは重要なことと言えます。
以下、アーリーリタイアの代表的な不安について解説します。
アーリーリタイアの不安:お金
アーリーリタイアの資金面に関する不安です。
余程の大金がなければ、アーリーリタイア資金には誰もが不安になることでしょう。
不安があれば、贅沢することもなく計画的に資金を取り崩すよう心掛けます。
「余程の大金」と表現しましたが、アーリーリタイア資金に全く不安がない状況です。
例えば、宝くじの高額当選をした方が、人生を破滅した話をよく耳にします。
きっと当選時には、お金の心配や不安がなかったことでしょう。
金額が億単位になると、破滅の可能性が高まります。
それはお金の感覚が麻痺するからでしょう。
サラリーマンの場合も、数千万円の退職金を貰い散財し、質素な老後生活を余儀なくされることも稀ではありません。
アーリーリタイアの場合も同じで、常に資金面に不安を抱く方が、散財することなく間違いが少ないでしょう。
アーリーリタイアの不安:生き甲斐
「悠々自適なアーリーリタイア」とか
「夢のアーリーリタイア」とか
「生き甲斐」に対する不安のない言葉がネット上では乱立しています。
悠々自適とは、のんびりと「思うまま」に過ごすことを言います。
言葉通りに実現するには「思い」や「夢」がなければいけません。
「思い」や「夢」という言葉に匹敵するのが「生き甲斐」だと思われます。
会社を辞めたら当然その分の「時間」が発生します。
時間を如何に有意義に過ごすか?
人生を如何に充実させるか?
アーリーリタイアの実現を前に、明確な「生き甲斐」のないことを不安に思う方もいるでしょう。
実現前に、この事を不安に思われているのであれば、「生き甲斐」を見つけることをアーリーリタイアの目的にすればいいでしょう。
様々なことにチャレンジし「生き甲斐」を模索することは、自分の知らない自分を発見する可能性があります。
生き甲斐を模索することは、人生の永遠のテーマになります。
アーリーリタイアを実現する前に不安がなく、「思い」や「夢」が明確であれば問題はありませんが、逆に「思い」や「夢」が実現しなければ「生き甲斐」を失うことになります。
実現しなければアーリーリタイアを失敗と思い後悔するかもしれません。
生半可な「思い」や「夢」でアーリーリタイアを決断する方が、失敗や後悔するリスクが高まると言えます。
アーリーリタイアの不安:孤独
もし、あなたが独身で仕事に追われる生活をしていたなら、アーリーリタイア後は孤独感に襲われることでしょう。
家族(妻や子など)がいれば孤独感は薄れるかもしれませんが、社会的な面では同じく孤独感を感じさせられます。
単純に考えて見て下さい。
あなたが会社で働いている時、会社関係以外の人から声を掛けられるケースはありましたか?
スポット的には、学生時代の友人やプライベートの友人からの誘いはあることでしょう。
しかしながら、圧倒的に人との関わりは減少することでしょう。
孤独の不安を持っていれば「想定内」の話になりますが、不安がなく現実にぶつかると「想定外」の話になります。
「心構え」という観点で、事前に不安を抱くことは大切なことなのです。