日常的な転機
サラリーマンにとって人事異動や転勤は、あたり前の事かも知れません。
企業の規模が大きくなる程、異動や転勤による環境の変化は大きなことと思われます。
20代、30代であれば、一から学び直し環境に適応するのは、まだ容易かも知れません。
40代、50代の中高年サラリーマンにとっては、一から学び直すことは困難であり、過去の経験に頼る部分が大きいものです。
しかしながら過去の経験は、大きな武器にはならないケースが多々あります。
時代の変化に追従していない経験は、「竹やり」程度のものかもしれません。
一戸建てマイホームを建てても、転勤になれば移り住まなければいけません。
子供の教育環境等を考慮し、単身赴任するケースもあるでしょう。
中高年の場合、親の介護等の心配も発生します。
親の傍にいたくても、転勤は無情にも命じられます。
環境の変化は、サラリーマンにとって日常的な転機ですが、若い頃に比べ中高年にとっては厳しいものがあるでしょう。
役職定年
大手企業の約半数の企業が、「役職定年」を導入していると言われています。
企業によって年齢の違いはありますが、55歳前後の年齢で管理職から外されることを言います。
一般的に、役職定年後の年収は下がる傾向にあります。
肩書を剥奪され、収入も下がっては心が折れそうになることでしょう。
周りの部下たちの対応にも変化があるかも知れません。
「肩書あり」と「肩書なし」では、対外的なものも変わってきます。
今まで部下に、指示してやらせていたことを自ら行うこともあるでしょう。
その大変さを身に染みて感じるのかも知れません。
60歳における定年
すでに65歳定年制の企業もありますが、60歳で一度退職し再雇用するケースも多く見られます。
この場合、「正社員」の立場から「嘱託社員」になるケースは稀ではありません。
処遇も変わり、収入も下がることでしょう。
以前からいた職場で働ければいいのですが、全く職種の違う部門で働くかも知れません。
60歳であれば、環境への適応能力も衰えていることでしょう。
関連会社の管理職といったポストが用意されていれば、肩書のある仕事ができるかもしれません。
中には現場での仕事となる方もいるでしょう。
現場経験に長けた方であれば、「後輩の育成」という大義がありますが、経験のない仕事であれば60歳にして苦労することでしょう。
65歳における定年
今後、定年年齢が70歳まで引き上がることでしょう。
70歳まで働くか?
選択しなければなりません。
男性の場合、健康寿命は72歳ほどです。
70歳まで働くことを選択すれば、まさに「生涯現役」といった言葉があてはまります。
男性の場合、平均寿命は81歳程です。
平均寿命で考えると定年後は、たった10年しかありません。
健康寿命が72歳ということは、定年後の10年間は、介護や支援を受けながらの生活になるかも知れません。
あなたの人生は、会社に尽くしたと言っていいでしょう。
「人生100年時代」を言葉どおりに受け入れれば70歳での定年は、残り30年もあるように思われるかも知れません。
男性の場合、65歳まで生きて100歳まで生きる確率は、4~6%程度しかありません。
まとめ
もし40代、50代であれば、あなたの「人生」を一度真剣に考えて見ては如何でしょう。
定年まで働くことを考えているあなたに、アーリーリタイアやセミリタイアはお勧めしません。
環境の変化に対応できればいいのですが、できなかった時のことを考えておくべきです。
何故なら、考えてなければ無理して頑張ってしまうからです。
肉体的にも精神的にもダメージを受けます。
何故、頑張ってしまうのでしょう?
それは、あなたの考え方が「会社」中心だからです。
「人生」を中心に、あなたも考えてみませんか?