【厚生労働省】70歳まで就業確保の素案示す!企業の努力義務に無理はないか?

独り言

2019年12月20日

希望する人が70歳まで働くことができるよう制度の見直しを検討している厚生労働省の審議会は、定年の延長など就業機会の確保に向けた措置を企業の努力義務とする素案を示しました。

厚生労働省の審議会が20日示した素案によりますと、少子高齢化が急速に進む中、働く意欲のある高年齢者が活躍できるよう、環境整備を図ることが重要だとしています。

そのうえで具体策として、定年の廃止や70歳までの定年延長、継続雇用制度の導入など企業が雇用するケースのほか、フリーランス契約や起業した人との業務委託契約など雇用によらないケースなど、合わせて7つのケースを示し、企業がいずれかの措置を取ることを努力義務とすることが適当だとしています。

厚生労働省は今後の審議会の議論を踏まえ、来年の通常国会に必要な法律の改正案を提出することにしています。

出典:NHK NEWSWEB 定年延長など就業機会の確保 企業の努力義務に 厚労省審議会

現状では、希望する人が70歳まで働くことができるよう環境整備と題し審議されていますが、将来的に70歳まで働くことがスタンダードとなる時代が到来するかもしれません。

環境整備を図る具体策として、定年の廃止70歳までの定年延長継続雇用制度等は以前から提示されており、これらは65歳定年制の「延長線上の考え」と言っていいでしょう。

注目されるのは、「フリーランス契約」起業した人との「業務委託契約」など直接雇用によらないケースの提言が含まれています。

この他、「他社への就職」「社会貢献活動」も就業確保措置として認める方針が示されています。

企業の努力義務として現実的なものなのでしょうか

「起業」「他社への就職」「社会貢献活動」等は、本人の意思や意向が大きく、実際に企業側から提示されたとしてもマッチングする可能性は低いことでしょう。

これらは、働く意欲がある方であれば企業に頼らず「自ら準備し行動する」ことと思われます。

終身雇用すら危ぶまれる中、そこまで企業に望むのはナンセンスなよう思えます。

努力義務とは言え、様々な業種の企業がある中、一律視して直接雇用以外のことまで企業に押し付けるのは無理があるよう思われます。