北ガスの子会社「北ガスフレアスト」がセクハラで提訴!相談窓口もなく残業代も未払い

独り言

北海道ガスの子会社に勤めていた女性が、上司などから繰り返しセクハラを受けていたのに会社が対策をとらなかったとして、慰謝料などを求める訴えを起こしました。

訴えを起こしたのは北海道ガスの子会社「北ガスフレアスト」に勤めていた28歳の女性で、24日、札幌地方裁判所に提訴しました。
訴えによりますと、女性は去年9月に退職するまでの1年余りの間、上司や同僚3人から勤務中に食事に連れ出され、「手をつないでいいか?」とか「パンツがほしい」などと言われたほか、肩や腰を触られるなど繰り返しセクハラを受けたということです。
しかし、会社にはセクハラの相談窓口が設けられておらず、ほかの上司に相談しても適切な対応がとられなかったと主張しています。
また、一部の残業代も支払われていないということで、女性は会社に慰謝料と未払いの残業代として合わせて300万円余りの支払いを求めています。
女性は提訴後に取材に応じ、「セクハラが横行している職場だったのに会社は一切、謝罪をしていません。性別を問わず働きやすい環境にするため訴えを起こしました」と話しました。
提訴について「北ガスフレアスト」の広報部門を担う親会社の「北海道ガス」は「詳細を把握していないので現時点でコメントできない」としています。

出典:NHKNEWSWEB “繰り返しセクハラ”会社を提訴

北海道の優良企業ランキングにおいて、常にBEST10に入る北海道ガス株式会社。

道内では「北ガス」(きたがす)の愛称で呼ばれる企業です。

その子会社である「北ガスフレアスト」は、子会社とはいえ従業員数320名(北ガスHPより)の企業です。

ガス機器の販売、ガスの開閉栓やガス機器の修理等、需要家のお宅に直接訪問し作業する実務部隊と言えます。

北ガスがホームページ上に公開する「業務組織図」においても、「北ガスフレアスト」はエネルギーサービス事業本部の一部門としての明記があり、いわば北ガス直轄の子会社と言えます。

提訴の内容を見ると、

・卑劣なセクハラの常態化
・セクハラ相談窓口がない
・上司に相談をしても適切な対応がとられない
・残業代の未払い

子会社とはいえ、優良企業とは程遠い内容が並べられています。

女性は会社に対し、「慰謝料」と「未払いの残業代」として合わせて300万円余りの支払いを求めています。

未払いの残業代は約190万円との報道もあり、セクハラでの慰謝料は100万円程と推測されます。
金額面で言えば、未払いの残業代の方がウエイトを占めています。

北ガスフレアスト㈱には、労働組合がないのでしょう。

提訴した女性(原告)は、「さっぽろ青年ユニオン」の組合員です。

さっぽろ青年ユニオンのツイッター上には、

同ユニオンとの団体交渉は5回行っており、会社側は一部事実を認めながらも、一切の謝罪がなく、会社の態度に納得できず提訴した旨の記載があります。

原告は、きちんと段階を踏み提訴に至った経緯があり、単に感情的な訴えでないことが伺えます。

「北ガスフレアスト」の広報部門を担う親会社の「北海道ガス」は「詳細を把握していないので現時点でコメントできない」としています。

北海道ガスが、本当にこの事実の詳細を把握していないのであれば、子会社とは言え危機意識や管理能力が問われることでしょう。