48歳で早期退職してから10年が経ちました。
10年は、節目の一つであり、私の密かな目標でもありました。
目標とは、「会社を辞めて10年後に生きている」ことです。
会社を辞めた一番の理由は医師の言葉でした。
2012年に母が、2013年に父が他界し、2014年当時は死に対し敏感な時期でもありました。
当時、たまたま旅行に行った看護師の友人に、「いびき」と「無呼吸」を指摘され、病院に行くと重度の「睡眠時無呼吸症候群」と診断されました。
医師は、
「あなたと同じ症状の人が10人いたら、10年後には4人亡くなります」
10年後の生存率は60%と宣告されます。
それから10年が経ちましたが、私は今を生きています。
当時、病気の根源にあるものは何か?真剣に考えました。
不規則な生活や人間関係のストレス等、明らかに根源にあるのは「会社」だと思いました。
根源を絶ち切ることに躊躇はありませんでした。
私は医師の言葉に命を救われました。
会社を辞めて得られたものは、健康以外にもあります。
会社での仕事に追われ、遠方での同窓会や親戚の法事等、疎かにしていましたが、参加する機会が増えました。
両親を失い、会社を辞め、独身の私は「ひとりぼっち」と思っていましたが、過去の気付かなかった縁が復活していきました。
同級生や親族等、利害関係のない人間関係は、本当に貴重なものです。
会社を辞めることで得られるのが「時間」です。
時間が新たなものを生み出すように思えます。
33年ぶりに参加した同窓会をきっかけに、保育園の園長先生になることもできました。
会社を辞めて後悔はないか?
お金の面を言えば、生活は以前と比べかなり質素になりましたが、自由な時間の可能性は無限です。
今現在、後悔はありませんが、今後も時間を有効活用し、後悔のない人生を歩みたく思います。