感染リスクが回避できない場合とは?鈴木知事の曖昧な説明に道民が困惑!

独り言

2020年11月17日 北海道新聞

鈴木直道知事は16日、道内の新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めをかけるため、札幌市内の外出自粛や札幌市とその他の地域の往来の自粛を道民に要請すると発表した。ただ、いずれも「感染リスクが回避できない場合」が対象との説明に終始。人の動きを抑える政策を打ち出しつつ、人の移動を促す政府の観光支援事業「Go To トラベル」は継続する意向も表明し、道民には「結局、何をどこまで自粛するのか」との戸惑い、いら立ちが広がった。

北海道において、札幌市は警戒ステージ4(道の基準)、それ以外は警戒ステージ3とし、鈴木知事は記者会見で以下の発言をしています。

<札幌市内>
感染リスクを回避できない場合、不要不急の外出、札幌市以外との往来を自粛していただく。
・「GoToトラベル」以外の旅行も含め、感染リスクが回避できない場合は、当然のことながら利用を控えていただく。
・「GoToイート」は少し見直すべきではないか。人数は4人までで2時間(以内)というのが一つの目安だと思う。

<全道>
感染リスクを回避できない場合は、札幌との往来を自粛していただく。

感染リスクを回避できない場合とは?

道民を惑わしているのは、「感染リスクを回避できない場合」というフレーズです。

「感染リスクが回避できない場合」というのは、どういう意味か?

道は、マスクの着用や換気が徹底されていない状態の飲食店などを念頭に置いており、17日に具体例を示す方向で調整しています。

ただ、具体例を示されたところで、自粛等の判断は道民に丸投げの状況です。

外出自粛と矛盾するGoToトラベル

11月13日、西村経済再生相は、

GoToトラベルを利用して旅行をするかは国民のみなさんの判断だと思います。

政府も判断を国民に丸投げの状況です。

国がGoToトラベルを続ける限り、鈴木知事も苦しい立場となっているのでしょう。

相反することを多少なりとも同時に認めては、一貫性のない対応に道民は戸惑うことでしょう。

道民に外出自粛等を要請するなら、やはり北海道はGoToトラベルから除外されるべきです。

道の警戒ステージの考え方に問題がある?

ステージ4までは、「法24条に基づく要請」に留まり、社会経済活動への影響を抑えながら段階的に要請を強化するものとなっています。

ステージ5は、「法24条及び45条に基づく要請」となり、要請が更に強化される仕組みです。

簡単に言えば、ステージ5にならなければ、強い要請はしないことになります。

道におけるステージ5とは、

爆発的な感染拡大及び深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階

病院間集団感染の連鎖などの大規模かつ深刻な集団感染の連鎖が発生し、爆発的な感染拡大により、高齢者や高リスク者が大量に感染し、多くの重症者及び死亡者が発生し始め、公衆衛生体制及び医療提供体制が機能不全に陥ることを避けるための対応が必要な状況。

ステージ5は、末期状態です。

この状況では、公衆衛生体制及び医療提供体制が機能不全に陥っていることでしょう。

これでは対応が遅く、ステージの考え方自体に問題があるよう思われます。

ステージ5は、経済活動を無視してでも食い止めなければなりません。

具体的には、ステージ4の時点で「感染リスクを回避できない場合」等といった曖昧な表現を取り除き、道民に強い要請メッセージを送るべきかと思われます。