食料品の消費税ゼロへ!立憲民主党の政策で家計負担はどう変わる?

独り言

食料品にかかる消費税をなくすことを目指す立憲民主党の議員らは、夏の参議院選挙の党の公約に盛り込むため、来月、対象範囲や財源のあり方などの素案をまとめ、具体的な議論を進めていくことになりました。

消費税の減税について立憲民主党の野田代表は、次世代の負担も考慮して慎重に検討すべきだとしている一方、党内では、物価高に苦しむ国民生活を踏まえ、減税を打ち出すべきだと主張する所属議員が複数の勉強会を立ち上げています。

18日は江田憲司元代表代行らによる勉強会の会合が開かれ、江田氏は「食料品にかかる消費税をなくすにあたっての課題を検討したい。先日、重徳政務調査会長には早急に党内で議論する場を設けてもらいたいと伝えた」と述べました。

勉強会では
▽減税を進めた国でどのような経済効果が見られたのかや
▽食料品にかかる消費税をなくした際の事業者の負担などについて、事例をもとに意見を交わしました。

そして、来月、対象とする食料品の範囲や財源のあり方などについての素案をまとめ、具体的な議論を進めていくことになりました。

出典:NHK NEWS 食料品の消費税ゼロ目指す立民の議員ら 対象など具体的議論へ

家計への影響~食料品の消費税ゼロ案

もし、食料品にかかる消費税8%が撤廃された場合、年間いくら減額されるのでしょう。

総務省統計局が実施している「家計調査」(2024年)の数値を用いて算出してみました。

平均月額食費から年間食費を算出し、年間食費の8%を削減額として求めています。(食費には外食費等も含まれており、あくまでも目安だと思って下さい)

食料品消費税ゼロ案と103万円の壁問題を比較

「国民の手取りを増やす!」

をスローガンに掲げた国民民主党の「103万円の壁」問題。

結論として、同党が提案する「178万円までの引き上げ」は、現時点では実現していません。

仮にこの政策が実現した場合、年収別の減税額の試算では以下のような結果が示されています

年収200万円:減税額 8.6万円

年収300万円:減税額 11.3万円

年収500万円:減税額 13.2万円

(ただし、これらの試算は住民税等への影響を考慮されていません。)

国民民主党が提案する「178万円の壁」案には、いくつかの課題が指摘されています。

●高所得者ほど減税幅が大きくなる「逆累進性」が指摘されています。このため、低所得者層への恩恵が相対的に薄くなる可能性があります。

●地方税における基礎控除が据え置かれるため、地方税の負担が依然として残ることが問題視されています。これにより、働き控えの解消が十分に達成されない可能性があります。

●年収ごとに異なる控除額を設定することで、税制が複雑化し、納税者や事業者にとって理解しづらい制度になる懸念があります

食料品の消費税ゼロ案は、これらの課題をクリアするよう思われます。

最終的には財源の問題か?

国民民主党が提案する「178万円の壁」案に関連して、政府の試算では、基礎控除や給与所得控除を103万円から178万円に引き上げた場合、所得税と住民税を合わせて約7.6兆円の税収減が見込まれるとされています

果たして食料品の消費税ゼロ案は、どのくらいの税収減が見込まれるのでしょう?

それが一番の問題なのでしょう。

余談ですが、

FPとしては、米価格の高止りが、差し迫った家計への負担増と思われます。

例えば。1ヵ月に米を20kg消費する家庭では、年間でおよそ 91,200円の負担増となります。

今回算定した4人家族の消費税8%の削減額 92,182円に匹敵する額です。

詳細は、下記リンク先でご確認下さい。