2019年11月29日
大阪ガスは29日、吉本興業と提携し、お笑い動画配信サービスと電気料金をセットにした新プランを発表した。関西電力の電気料金と、この動画配信サービスの年会費を合算した場合と比べ、標準的な4人家族で年5600円程度割安になるとしている。電気とガスの小売り全面自由化で業種と地域をまたいだ販売競争が進む中、特色あるプランで顧客獲得を目指す。
プラン名は「ウィズよしもとプラン」で同日に受け付けを始めた。契約すると、通常は年会費4980円で見放題となる動画配信サービス「大阪チャンネル」が利用できる。吉本興業の劇場公演が1年間見放題になる抽選も設けた。
出典:西日本新聞 大阪ガス、吉本と電気代で提携
2016年(平成28年)4月1日から始まった電力の自由化。
電気の小売業への参入が全面解禁され、家庭や商店も含む全ての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選べるようになりました。
ライフスタイルや価値観に合わせ、電気を自由に選ぶことができます。
これにより、大阪ガス等の天然ガスを供給する大手都市ガス事業者は、「総合エネルギーサービス」と銘打って、電力と都市ガスのセット販売が活発化されました。
翌年、2017年4月から「都市ガスの自由化」が始まりましたが、電力の自由化に比べ、世間では今一つ浸透することなく現在に至っているよう伺えます。
電気の普及率は、日本全国ほぼ100%と言えますが、都市ガスは地域により普及率にムラがあり、東京や大阪ではおよそ90%もの普及率を達成していますが、沖縄、山梨、鳥取では10%を下回っています。
ガス自由化が、盛り上がらなかった要因の一つかと思われます。
11月12日、「東京電力」は沖縄以外の全国で電力販売を開始しました。
新たに北海道、北陸、中国、四国の4エリアでの家庭向け電力販売がされています。
新規4エリアでは、各地の大手電力の標準的な料金プランより3%程度安い価格に設定。
各地の大手電力からの乗り換えや、東電エリアからの引越しで、そのまま契約を続ける需要を狙っています。
この試みは、価格だけで勝負する「ストロングスタイル」の商法です。
新電力各社は「セット割」に力を注いできました。
都市ガス、LPガス、灯油、ガソリン、携帯電話、インターネットのプロバイダー契約等・・・・
自由化が始まってから3年半、出尽くした感があります。
ここにきて「お笑い」(動画配信サービス)を抱き合わせた大阪ガス。
とてもインパクトのある企画かと思われます。
「ウィズよしもとプラン」でどこまで需要を獲得できるか注目されます。