明治安田生命がネットで保険加入手続き開始!保険業界の転換期への第一歩か

独り言

6月24日 共同通信

明治安田生命保険が2021年4月から、インターネットで保険商品の加入手続きを始めることが24日、分かった。大手生保が子会社ではなく本体で手掛けるのは初めてとなる。これまで営業職員による対面販売を重視してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて顧客への訪問が難しくなっているため、見直しを図る。

スマートフォンアプリを通じて申し込みできるようにする。本人確認書類などをカメラで読み取り、オンライン上で送る機能も付ける方針。ただ全ての手続きをネットで完了させることはせず、本人の意向確認や重要事項の説明については、従来通り職員が電話や対面で行う

40代、50代のサラリーマンであれば、保険募集人であるいわゆる「保険のおばさん」が、会社の事務所内を自由に出入りし(たぶん総務等に許可を貰っていたのだろう)、営業活動を行う姿を見たことがあるでしょう。

昼休み等、飴を渡し声を掛けてくる「保険のおばさん」、うざがる社員もいましたが、保険のおばさんの紹介で結婚相手を見つけた者もいました。

今となれば、昭和の古きよき時代光景かもしれません。

今回、保険大手の明治安田生命がネットで保険商品の加入手続きを始めます。

保険をネットで売るのは、何も新たな試みでもなく、すでに多くの保険がネットで販売されています。

今後の問題となるのが、いわゆる「保険のおばさん」の役割です。

明治安田生命のオフィシャル・ホームページで従業員数を調べてみました。

従業員数 43,676人(うち営業職員「MYライフプランアドバイザー」33,000人)
(2020年3月末現在)

保険募集人は、3万3千人もいます。

本格的に保険がネット販売されれば、3万3千人も雇う必要はなく、その分保険料を安く顧客に提供できます。

記事では、

本人の意向確認や重要事項の説明については、従来通り職員が電話や対面で行う。

とあり、現状では保険募集人の営業活動の一部をネットが担うよう報道されています。

募集人の手間が省けることを理由に、募集人の削減が図られるかもしれません。

今までと同じく人件費をかけては、顧客の保険料は安くならず、他大手保険会社との競争力をつけるためにも、募集人の削減は時間の問題かと思われます。

もし、他の大手保険会社も同様の動きをすれば、業界内の多くの募集人が解雇されるかもしれません。

 

新型コロナウィルスの影響を受ける以前から、

保険募集人の仕事は将来的にはAIが担う

と言われていました。

一般に保険募集人の扱う商品は、「死亡保険」や「資産性の高い商品」等、高額で長期契約のものが主流です。

個々の顧客のニーズにあった商品を提案する必要があり、それをAIが担うまで少なからず時間があるものと考えられてきました。

今回の報道で、「本人の意向確認」や「重要事項の説明」等、保険募集人の役割がAIで確実に行うことができれば、保険募集人は不要であることが、明らかになったよう思われます。

新型コロナウィルスの影響で、この動きは加速することでしょう。

今回の明治安田生命のネット加入は、その序章であり「保険業界の転換期」へと一歩近づいた感があります。