甚大な被害をもたらした台風19号。
気象庁では毎年1月1日以後、最も早く発生した台風を1号とし、以後発生順に番号を付けていきます。
日本の報道では、「20〇〇年台風第〇〇号」等、何年の何号と言うのが一般的かと思われます。
2000年(平成12年)から、北西太平洋又は南シナ海の領域で発生する台風に加盟国などが提案した名前を付けることになりました。
名前はあらかじめ140個が用意され、順に繰り返されます。
日本も加盟国なので台風の名前を提案しています。
年間の台風発生数は25.6回ほどで、およそ5年で一巡する計算になります。
140個の台風の名前に関しては、リンク先の気象庁HPをご確認下さい。
今回の台風19号のハギビス(Hagibis)は140個ある内の52番目で、フィリピンが提案した名前です。
意味は「すばやい」です。
台風のネーミングとしては、いい感じに思えます。
日本はどんな名称を提案しているのでしょう?
019番目 ヤギ(Yagi)
033番目 ウサギ(Usagi)
047便目 カジキ(Kajiki)
061番目 カンムリ(Kammuri)
075番目 クジラ(Kujira)
089番目 コグマ(Koguma)
103番目 コンパス(Kompasu)
117番目 トカゲ(Tokage)
131番目 ヤマネコ(Yamaneko)
10個の台風名を提案しています。
日本は全て星座が由来になっています。
当初、日本のネーミングは台風の名前としては迫力に欠けるものと思いました。
台風〇〇号「コイヌ」や「ウサギ」では、台風の名前に相応しくなく感じました。
しかし、いざ考えてみると、
と思いました。
迫力ある名前によって、台風の恐怖心を過剰に煽る危険性があるものと思われます。
アメリカのハリケーンには人名(英語名)が付けられています。
事前に付される名前であれば、台風をイメージさせない名前でもいいよう思えます。
なぜ今回、台風の名前に拘ったかというと、
例えば、「平成30年台風第21号」と言う名前では、将来的にどんな被害が出た台風だったか思い出すのが難しいと思われたからです。
ただ、ハギビス等の名前でも同じかもしれません。
過去には、「伊勢湾台風」「洞爺丸台風」などの呼び方をしていました。
「洞爺丸台風」は、昭和29年台風15号のことです。
函館港沖で、青函連絡船洞爺丸が遭難し1000名を超す犠牲者がでました。
「洞爺丸台風」の名前は、「あの台風」とイメージさせる名前だと思われます。
台風は、規模やルートの類似性から過去の台風と比較されるケースがあります。
今回の台風19号も1958年の「狩野川台風」に匹敵すると気象庁が発表しています。
60年程前の台風を例に出されても困りものですが、それだけ当時大きな被害を出した台風に匹敵するとのことで危機感が持てます。
地震に関しては、例えば「阪神・淡路大震災」のように名前を言われれば、「あの地震」とイメージできます。
今回の台風19号のように、大規模な被害をもたらした台風には、「あの台風」と思わせる名前を付け地震と同様、後世に名を残すべきと思われます。