7月5日
3月末に完成した八ツ場ダム(群馬県長野原町)でキャンプ場や観光施設、湖面を走る水陸両用バスなどの観光資源が8月から動きだす。
最寄り駅のJR川原湯温泉駅近くに整備された「あそびの基地NOA」で3日、湖面を走る水陸両用バスの試乗会とキャンプ場施設の内覧会が行われたほか、同バスの自動運転実験を同湖で行う構想も発表された。
ダム湖の名も「八ッ場あがつま湖」となり、ダム本体最上部にある天端(てんば)や展望デッキなどの散策コースも7日から一般公開される。
出典:産経新聞 動き出す八ツ場ダム観光 水陸両用バスにキャンプ場、世界初実験も
2009年、時の民主党政権の発足時に「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、八ツ場ダムは工事の凍結を迫られました。
「コンクリートから人へ」とは、無駄な公共工事を減らし、社会保障や子育てに財源を回すといった意味で、当時の八ツ場ダムは無駄な公共工事の代表格でした。
2011年、民主党政権は工事凍結を解除し、今年の3月ようやく完成を迎えることができました。
昨年10月、ダム完成前の湛水試験中、台風19号に直面し八ツ場ダムは洪水被害を食い止め多くの称賛を得ました。
ダムの完成前から紆余曲折を遂げてきた八ツ場ダムが、観光地として動き出そうとしています。
観光の目玉となる水陸両用バスは、長野原町が約1億3千万円で購入したもので、定員42名を乗せ道の駅やダム本体を陸路で見学した後、湖に入水し湖面からの風景を楽しむことができます。
周遊は約80分、大人3500円、子ども2000円の価格が予定されています。
更に今後、世界初となる水陸両用バスの自動運転・運航を目指しています。
実現は先の話ですが、先端技術の開発にも八ツ場ダムは貢献していると言えるでしょう。
過去には「無駄な公共工事」のレッテルを貼られた八ツ場ダム。
観光資源としての新たな価値が期待されます。