昨年度の過労死・過労自殺は158人!過労死の犠牲にならない労働者の心得とは

独り言

2019年10月27日

来月の過労死防止月間を前に、長時間労働や賃金の未払いなど働く人からの相談に応じる厚生労働省の電話相談が、全国一斉に行われています。

電話相談は全国8か所で行われ、このうち東京 港区の三田労働基準監督署では30人の労働基準監督官が対応に当たりました。

このうち、入社して3か月ほどだという会社員からは「1か月の間ほとんど休みがなく、残業も1日当たり6時間ほどになっている」といった相談が寄せられました。

これに対して担当者が「会社への働きかけを希望する場合は手書きでもよいので勤務の記録などを持って最寄りの労働基準監督署を訪ねてほしい」などとアドバイスしていました。

厚生労働省によりますと、昨年度、過労死や過労自殺した人は158人で、過去10年間で最も少なくなったものの、依然、高い水準が続いています。

東京労働局の安田幸次監督課長は「人手不足の影響などで残業時間が長くなるなどの相談が日頃から多く寄せられている。平日は仕事などで相談できない人も気軽に電話してほしい」と話していました。

この電話相談は、全国共通の電話番号「0120-794-713」で、27日午後5時まで受け付けています。

出典:NHK NEWSWEB 過労死防止月間を前に 長時間労働など 全国一斉電話相談

 

過労死等防止対策推進法第2条により、「過労死等」が定義づけられています。

業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡

業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡

死亡には至らないが、これらの脳血管疾患・心臓疾患、精神障害

 

”STOP!過労死”

「過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ」がスローガンです。

厚生労働省は、過労死防止の取組として以下の6つを上げています。

・長時間労働の削減
・過重労働による健康障害の防止
・働き方の見直し
・職場におけるメンタルヘルス対策の推進
・職場のハラスメントの防止・解決
・相談体制の整備等

今回の電話相談は、「相談体制の整備等」にあたる取組と思われます。

 

過労死等の問題は、その多くは労働者だけでは解決できないケースが多いものと思われます。

労働者と事業主が一体となって取組む必要があるものと思われますが、事業主の意識が低いケースが見かけられます。

耳を傾けない事業主に対し、労働者はどのように対応したらいいのでしょう。

 

トレスから身を守るための対処法は、「頑張らない」「あきらめる」「空気を読まない」と言われています。

この言葉をヒントに行動してみては、いかがでしょう。

「頑張らない」と言っても、全く仕事をしない訳にはいきません。

例えば、会社として優先順位の高い仕事はしっかり行い、低い仕事は時間までしか行わないなど、メリハリをつけるのも一案です。

「あきらめる」は、自分のキャパを超える仕事は諦め、上司や同僚に相談してみること等、一人で仕事を抱え込まないとの解釈もできます。

「空気を読まない」は、人間関係において空気を読んだからといって、必ずしもよい結果になるとは限りません。だから余り考えない程度でいいのかも知れません。

仕事の内容によっては一概に言えない部分があります。

全神経を集中し細心の注意を図らなければならない仕事もあることでしょう。

あなたも3つのキーワードについて、自分にあった行動を考え心得てみてはいかがでしょう。