SMで解く!労使関係に信頼と合意は必要か

SMで解く

企業において、上司の言うことや命令は、いわば絶対的なものと言えるでしょう。

自分の意見や考えと相反する時でも、指示や命令に従うことはよくあることです。

給料を貰う身であれば、従うのは当然という考えもあるでしょう。

SMにおいては、Sの命令はいわば絶対的なものであり、Mは拒むことなく従わなければなりません。

SMは、信頼と合意で成立しています。

企業における「信頼」とは何か。

終身雇用が見込まれ、安定して給料が支払われることかもしれません。

昭和の時代には、愛社精神という言葉がありました。

企業を言わば信頼する証の言葉のように思えます。

今では定年まで同じ企業で働き続ける男性は3割程と言われています。

2019年、日本を代表する企業のトヨタ自動車の豊田章男社長は、

「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」

と述べ話題となりました。

企業における「合意」とは何か。

昭和の時代には、多くの労働組合が存在しました。

春闘の場では賃金交渉が行われ、企業の現状や社会背景等を知り、賃金アップを交渉する機会がありました。

現代において、企業の信頼と合意は一部の大企業を除き崩壊したと言っていいでしょう。

日本の企業数のうち99.7%を占めるのが中小企業です。

中小企業における信頼とは、社長の理念や方針なのかも知れません。

合意とは、社長や幹部と社員の対話なのかもしれません。

新規事業等、企業の信頼がないのであれば、社員に明確に理念や方針を伝え、対話を心掛ける必要性を感じます。

働く側も、仕事とプライベートを切り分ける風潮にあり懇親会等の飲み会でも

「会社命令ですか?」「残業代はでますか?」

と言った発言も耳にします。

企業側が対話を試みても、快く対話に応じる姿勢が見られないのも事実です。

今の働く側にとっては、企業の信頼も合意も必要ないのかもしれません。

「平成の失われた30年」に生まれ育った世代、それは必然なのかも知れません。

痛いSMからMのニーズにあったソフトSMに変遷したように、労使関係においても働く者にとって受け入れやすい環境や付加価値を考えるべきでしょう。

介護の現場で、率先してボディービルダーの選手をを介護士として雇用する福祉施設があります。

「マッチョ介護」という言葉をご存じでしょうか。

介護される側も、安心感ある若くて逞しいボディービルダーに介護されるとあって評判も上々です。

6時間の介護業務+2時間の筋トレで合計8時間の業務としています。

社員であるボディビルダーには、

毎月20,000円をプロテイン代として支給し、フィットネスの大会出場の費用やその交通費、更に追加で大会出場に向けたプロテイン代も支給しています。

人手不足の介護業界ですが、工夫しだいで人材確保が可能となり働く者は勿論、利用者にもメリットがあります。

労使関係とは、労働者と雇用主の関係です。

立場的には雇用主がSで、労働者がMでしょうか。

マッチョ介護が成功しているのは、Sである雇用主がMであるボディビルダーに、言わばサービスを提供することで、介護というSMを成立させてるよう思われます。